梶浦由記さんの音楽には、特徴がいくつかありますが、私が惹かれるのは、その独特なコーラスワークです。
動画の『Seventh Heaven』は『空の境界』のED曲ですが、この曲で梶浦由記さんのコーラスワークの独特さが、強く出ていると感じます。
通常はリード・ヴォーカルがきちんと決められ、他の声はなんというか器楽的にリードに彩りを添えていくという感じだと思いますが、それぞれの声が意味ある言葉を持ちながら、絡んでいきます。
Hikaruさんが高音部、Keikoさんが低音部、Wakanaさんが中音部から高音部という役割だと思いますが、梶浦由記さんは、そんな役割に従っているようには感じません。
むしろそれぞれの声の個性を大切にしているように感じます。Hikaruさんの声は澄んでいて、Keikoさんの声はジメジメしていずにカラッとしています。Wakanaさんの声は伸びやかで優しいです。
コーヒーに例えると、梶浦由記さんはそれぞれ個性を持つ3つの豆を絶妙にブレンドして、美味しいコーヒーを淹れている、そう感じます。
だからkalafinaに限って言えば、そこにあるのは3声コーラスではなく、3つの声が混ざり合った1つの声なのです、そう感じます。
それにしても、梶浦コーヒー店のコーヒーは美味ですね。