耳目を惹くような派手さはなく、静かに物語の余韻の背後で流れている、そんな印象でした。何度か耳にするうちに好きになり、じっくりと聴くようになりました。歌声に色彩がきらめいているのを感じ、とりわけそこに惹かれました。歌詞が変に詩的に凝ったものでなく、ごく日常的な言葉を使って書かれているのにも、好感を持ちました。
そうそう曲名は、『最高の片想い』です。
目立たない感じの人なのだろうなあと想像していたので、アイドル然としたタイナカ彩智さんを知った時は、少し驚きました。というか少しがっかりしました。ファンとは勝手なものです。
『精霊の守り人』の登場人物チャグムの心情を歌ったものだと思いますが、女用心棒、短槍使いのバルサに守られながらも、強くなりたいと願う彼の想いが伝わってきます。
私は少し三島由紀夫の言葉を思い出します。
男らしさとは、愛されることでなく、愛することだ。